しかし、近年はワンワールドやスターアライアンスといった航空会社連合の出現で、日本に住んでいるのに外国のエアラインのマイレージを貯めた方がお得になるケースもあります。
いまタイのクレジットカードを見直すべく、条件を比較しているのですが、タイのクレジットカードは、ポイントを本拠地のTG(タイ国際航空)のマイルに交換できる物が多く、その他、CX(キャセイパシフィック航空)やSQ(シンガポール航空)などに交換できるカードがあることがわかってきました。
そこで、これらのマイレージプログラムを比較してみたいと思います。ついでに、いま使っているBA(ブリティッシュエアウェイズ)、JAL(日本航空)、ANA(全日空)、UA(ユナイテッド航空)も比較対象に加えます。
今回は、マイルを貯める方ではなく、利用する方にフォーカスをあてて比較していきます。
マイレージプログラムを徹底比較(ANA、JAL、 BA、 CX、 TG、 UA、 SQ)
各社様々な特徴のマイレージプログラムを展開していますが、ここでは特典に必要なマイル数にフォーカスして、各社比較しながら紹介します。
特典航空券に必要なマイル数
マイルと言えば、主に特典航空券に交換するために貯める物だと思いますので、特典航空券に必要なマイル数を日本国内線、近距離国際線、長距離国際線の順に比較していきます。国際線はエコノミークラスとビジネスクラスをそれぞれ比較します。
日本国内線特典航空券必要マイル数
マイレージ | 東京-大阪 | 東京-福岡 | 東京-沖縄 | 東京-石垣島 |
---|---|---|---|---|
JAL | 12,000 | 15,000 | 15,000 | 20,000 |
ANA | 10,000-15,000 | 12,000-18,000 | 14,000-21,000 | 17,000-23,000 |
BA | 9,000 | 9,000 | 15,000 | 20,000 |
UA | 10,000 | 10,000 | 16,000 | 16,000 |
TG | 40,000 | 40,000 | 40,000 | 40,000 |
CX | 15,000 | 15,000 | 20,000 | 30,000 |
SQ | 25,000 | 25,000 | 25,000 | 25,000 |
コメント:
日本国内線はBAとUAが圧勝です。
近距離国際線特典航空券必要マイル数(エコノミークラス)
マイレージ | 東京-韓国 | 東京-香港 | 東京-バンコク | 東京-シンガポール |
---|---|---|---|---|
JAL | 15,000 | 20,000 | 35,000 | 35,000 |
ANA | 12,000-18,000 | 17,000-23,000 | 30,000-38,000 | 30,000-38,000 |
BA | 9,000 | 20,000 | 25,000 | 40,000 |
UA | 30,000 | 45,000 | 45,000 | 45,000 |
TG | 40,000 | 60,000 | 45,000 | 55,000 |
CX | 20,000 | 30,000 | 45,000 | 45,000 |
SQ | 25,000 | 25,000 | 50,000 | 38,250 |
コメント:
短距離国際線のエコノミークラスもBAの圧勝です。続いて、ANA・JALと行った感じでしょうか。
近距離国際線特典航空券必要マイル数(ビジネスクラス)
マイレージ | 東京-韓国 | 東京-香港 | 東京-バンコク | 東京-シンガポール |
---|---|---|---|---|
JAL | 30,000 or 36,000 | 40,000 or 48,000 | 60,000 or 80,000 | 60,000 or 80,000 |
ANA | 25,000-33,000 | 35,000-43,000 | 55,000-63,000 | 55,000-63,000 |
BA | 18,000 | 30,000 | 75,000 | 120,000 |
UA | 50,000 | 80,000 | 70,000 | 70,000 |
TG | 55,000 | 90,000 | 75,000 | 98,000 |
CX | 40,000 | 50,000 | 80,000 | 80,000 |
SQ | 45,000 | 45,000 | 80,000 | 68,000 |
コメント:
JALは曜日別、ANAはシーズン別のマイル数が適用されますが、距離の短い韓国、香港はBAの圧勝ですが、それ以外についてはANAとJALが有利なことがわかります。
長距離国際線特典航空券必要マイル数(エコノミークラス)
マイレージ | 東京-ロンドン | 東京-シドニー | 東京-ハワイ | 東京-ニューヨーク |
---|---|---|---|---|
JAL | 55,000 | 40,000 | 40,000 | 50,000 |
ANA | 45,000-60,000 | 37,000-50,000 | 35,000-43,000 | 40,000-55,000 |
BA | 60,000 | 50,000 | 40,000 | 70,000 |
UA | 90,000 | 45,000 | 50,000 | 70,000 |
TG | 90,000 | 60,000 | 50,000 | 80,000 |
CX | 60,000 | 45,000 | 45,000 | 60,000 |
SQ | 72,250 | 55,250 | 90,000 | 90,000 |
コメント:
シーズンの違いによって、JALかANAがお得です。この路線は日系の航空会社が独占的に有利な条件です。
長距離国際線特典航空券必要マイル数(ビジネスクラス)
マイレージ | 東京-ロンドン | 東京-シドニー | 東京-ハワイ | 東京-ニューヨーク |
---|---|---|---|---|
JAL | 85,000 or 110,000 | 60,000 or 80,000 | 60,000 or 80,000 | 80,000 or 100,000 |
ANA | 80,000-95,000 | 65,000-80,000 | 60,000-68,000 | 75,000-90,000 |
BA | 180,000 | 150,000 | 120,000 | 210,000 |
UA | 150,000 | 80,000 | 80,000 | 130,000 |
TG | 170,000 | 90,000 | 86,000 | 144,000 |
CX | 120,000 | 80,000 | 80,000 | 120,000 |
SQ | 157,250 | 89,250 | 175,000 | 175,000 |
コメント:
ここでもJALとANAが圧勝です。こんなに大差がつくとは思いませんでした。
ご覧の通り、短距離路線はBAの圧勝でしたが、その他はJALとANAが非常に優れていることがわかりました。
日本発着路線を調べているので、確かにそうかもしれませんが、基本的には区間マイルごとに必要マイル数が決定されているため、日本発以外を比較した場合でも同じような傾向になると思われます。
特典航空券の必要マイル数だけを比較すると、BAかANA、JALを選択するのが良いということがわかりました。
サーチャージの有無
国際線の特典航空券発券時に必要になるサーチャージ。実はこのサーチャージ、特典航空券で必要な航空会社と不要な航空会社に分かれています。マイレージ | サーチャージ |
---|---|
JAL | 一部不要 |
ANA | 一部不要 |
BA | 一部不要 |
UA | 不要 |
TG | 一部不要 |
CX | 必要 |
SQ | 一部不要 |
UA以外は基本的に必要であることがわかりました。UA以外には今回比較対象にしていない、アメリカン航空やデルタ航空など米国系のマイレージプログラムの場合サーチャージ不要な傾向にあります。
各種手数など
発券手数料や、キャセンルなど各種手数料を比較してみます。会員クラスごとに金額が異なる場合は、一番下の一般会員を基準にしています。マイレージ | 発券手数料(電話) | 発券手数料(Web) | 日程変更手数料 | 便名変更手数料 | キャンセル料 | 緊急発券手数料 |
---|---|---|---|---|---|---|
JAL | 2,160円 | 無料 | 無料 | 無料 | 3,100円 or 3,100マイル | 無料 |
ANA | 2,100円 | 無料 | 無料 | 無料 | 3,000マイル | 無料 |
BA | 2,000円 | 無料 | 5,740円 | 5,740円 | 5,740円 | 無料 |
UA | 25 USD | 無料 | 75-125 USD | 75-125 USD | 75-125 USD | 75 USD |
TG | 無料 | 無料 | 16-95USD | 16-95USD | 125-190USD or 10,000-15,000マイル | 3,240円 |
CX | 無料 | 無料 | 25USD or 1,000マイル | 25USD or 1,000マイル | 125USD or 12,000マイル | 無料 |
SQ | 無料 | 無料 | 20USD or 2,000マイル | 20USD or 2,000マイル | 50USD or 5,000マイル | 無料 |
手数料も日系の2社が有利なことがわかります。
その他
その他、家族以外の特典利用有無や有効期限を比較してみます。マイレージ | マイルの購入可否 | 家族以外の特典利用 | 有効期限 | 有効期限の延長 |
---|---|---|---|---|
JAL | 不可 | 2親等以内 | 3年 | 不可 |
ANA | 不可 | 2親等以内 | 3年 | 不可 |
BA | 可 | 誰でもOK | 3年 | 可(加減算) |
UA | 可 | 誰でもOK | 18ヶ月 | 可(加減算) |
TG | 可 | 5人まで登録可能 | 3年++ | 可(手数料) |
CX | 可 | 5人まで登録可能 | 3年++ | 可(手数料) |
SQ | 可 | 5人まで登録可能 | 3年 | 可(手数料) |
細かい条件面では日系、欧米系、アジア系と綺麗に傾向がでました。日系の2社は細かい条件面では融通が利かないと言った印象です。
総評
こうやって比較してみると、日系の2社はマイレージプログラムとしてかなり優秀なことがわかりました。他にも、ストップオーバーなどおもしろルートが発券できるかどうかと言った基準もありますが、比較しにくいので今回は比較対象外としました。
今回の結果からわかることは、JALかANAに貯めておけば間違いないということです。短距離路線であればやはりBAが頭一つ抜け出しています。
そもそも日本人なんだからJALかANAに貯めておけば間違いないというのは基本ですね。。
昨今のANAのマイルの大盤振る舞いぶりを見ていると、JALマイルを貯めておくのがもっとも懸命といえるかも知れません。感覚的には特典航空券の予約取りやすさはJAL>ANAです。
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