日本でeSIMが利用可能なプランの紹介「IIJ」&「楽天モバイル」





2020年4月8日にサービスを開始した楽天モバイルが話題になっていますが、今回はそんな楽天モバイルも対応しているeSIMの紹介です。



eSIMはあまり聞きなれない名前かもしれませんが、実は今お使いのスマホが対応しているかもしれません。

例えば、有名どころでは2018年以降発売のiPhone XSやXRはeSIMに対応しています。

海外でも多くのキャリアが採用を開始していますが2020年4月現在、日本でeSIMが利用可能なプランを提供しているのは2社のみです。

私のような海外在住者にとってもeSIMは便利で、一時帰国の際に現地のSIMを差したまま、日本ではeSIMで通信を気軽に使うことができます。

#この記事に書いている内容を実現するためには前提として、スマホがSIMフリーである必要があります。




日本でeSIMが利用可能なプランの紹介「IIJ」&「楽天モバイル」


今、日本で選ぶことができるeSIMプランは「楽天モバイル」と「IIJ」だけですが、どちらもかなりお得なプランを提供しています。物好きなので両方契約しているため、実際に設定方法や使い勝手を紹介したいと思います。


eSIMとは

eSIM(イーシム)は、通常の物理的なSIMのようにスマホに挿入する必要がなく、ウェブサイトから契約する事で、すぐにその場で使えるようになるデジタル的なSIMになります。eSIMが使える端末は、現在ご契約のキャリアと併用する事ができるので、電話とネットで通信会社を分けたり、通信料や通信状況などによって切り替えて使う事ができます。
上記はIIJのページからの引用ですが、eSIMは物理的なSIMがありません。プロファイルをネットワーク上でダウンロードして設定できるので、理論上はネット上で申し込みから設定まで完了します。

実際にIIJのeSIMを契約しましたが、ネットで申し込んで一時間後には使える状態になりました。

楽天モバイルの方は、現時点ではネットで申し込んで、アクティベーションには物理的にQRコードが送られてきて、それを読み取り本人確認をする仕組みのためネット上だけで完結はできませんでしたが、この先、この点は改善していくと思われます。

eSIM対応機機種

こちらもIIJのページの抜粋ですが、下記の機種でeSIMが利用可能です。


2018年以降のiPhoneやGoogle Pixcel 4で利用可能となっています。

他にも楽天モバイルの「Rakuten Mini」もeSIMに対応しています。

eSIMの良いところ

が、Rakuten MiniはeSIMにしか対応しておらず、eSIM+物理SIMを搭載しているiPhoneやGoogle Pixcel 4と比較すると、使い勝手が悪いです。

というのも、eSIMと物理SIMが1つの端末で同時に使えると、例えば、大手キャリアのSIMを通常のSIMとしてスマホに入れておいて、通信専用にeSIMを使うといった使い方が可能です。

冒頭で述べたように、他にも私のように海外在住者の場合は、普段使っている現地のSIMを物理SIMにしておいて、日本のeSIMを契約しておくと、現地の電話番号を生かしたまま、日本の通信を使うことができます。

特に、このあと紹介するeSIMのプランは、現時点では楽天モバイルが1年間無料、IIJも最低150年/月からとかなりお得なプランを提供しているので、それほどランニングコストをかけずに日本の一時帰国のタイミングでモバイル通信環境を整えることができます。

日本のeSIM対応プランについて

日本でeSIMプランを提供しているのはが2020年4月現在「楽天モバイル」と「IIJ」の2社のみです。

IIJは、早くからeSIMプランをベータ版として提供しており、私もそのベータ版を契約していました。

IIJのeSIMプラン

IIJは以前は、通信専用の「eSIMベータ版」のみプランを提供していました。


こちらのプランは、通信専用なので音声通話やSMSの受信はできませんが、6GB/月までが月額1,520円(税別)です。

そして、3月に発表された「データプラン ゼロ(eSIM)」は、月額150円(税別)から利用可能です。


IIJのeSIMプランはどちらともデータ通信のみとなり、大手キャリアなどのプランと組み合わせることを前提としています。

iPhoneでIIJのeSIMと大手キャリアのSIMを併用すると下記のように表示されます。




楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT」

そして、もう1つは楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT」です。

本来であればiPhoneは動作保証対象外と言われていますが、iPhone XRとiPhone 11で無事に動作することを確認しました。
eSIMの設定方法については下記の記事をご参照ください。


Rakuten UN-LIMITは300万名まで、使い放題で1年間無料という太っ腹のプランを発表しています。

楽天モバイルの弱点は、電波のカバーエリアが狭いことですが、その点はパートナー回線(au)を使うことでカバーしており、当初は2GB/月まで無料と言われいていましたが、4/8のサービス開始時に4/22以降は5GB/月までパートナー回線を無料で利用可能とすると発表しました。

しかも、グローバルで海外66の国と地域ので2GB/月まで利用可能です。

どちらがおすすめ?

今年に限って言えば楽天モバイルの圧勝です。

まずは「無料」という点、そしてパートナー回線も5GBまで使えるということ、さらに通信専用のIIJのeSIMプランではできないSMSや音声通話も可能です。

また現時点ではiPhoneでは使えない機能ですが、Rakuten Linkというアプリを使えば無料通話も可能です。

海外在住者にとっては0円で現地でも2GBまで通信を使えて一時帰国時にも十分なモバイル通信環境を確保できます。

最強の組み合わせは?

ここまでeSIMの紹介をしてきましたが、私が考える最強の組み合わせは、

「IIJのデータプラン ゼロ(eSIM)」+「楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT(通常SIM)」

かなと思います。

基本的には、パートナー回線が5GBまで使えるので、楽天モバイルだけでいけそうですが、念のためにIIJのデータゼロプランを150円で契約しておいて、楽天モバイル側の通信に問題が発生したり、パートナー回線を5GB使い切ってしまった時に保険的にIIJのデータプランゼロ(eSIM)を契約しておくのが良いのかなと思います。

それでも月々150円(税別)+IIJのギガ購入分となります。

ちなみに、楽天モバイルはSIMからeSIMに手数料(3,000円)を払えば変更可能です。

どちらか一方ということでれば、現時点では通信も使えて、パートナー回線も使え、しかも1年間無料の楽天モバイル一択かと思います。

私の日本にいる家族は、iPhone XRに楽天モバイルのeSIMとドコモのSIMを併用しています。

ドコモの方は、今は契約できない「タイプXi にねん(税込1,127円/月)」というプランを契約していて、通話やドコモメールを使うのに契約しています。

無料の楽天モバイルとドコモの契約を合計しても1,127円/月で運用しています。

データ通信を厚くしたい場合は、これにIIJのデータゼロプラン(eSIM)を追加しておけば盤石ですね!

注意点としては、楽天モバイルもIIJもeSIMの新規発行手数料は3,000円(税抜)が必要です。(楽天モバイルの方は今はキャンペーンでポイントバックになっています。)

eSIMの再発行手数料

上記の通り、新規発行手数料は両者とも3,000円ですが、機種変更したい時にeSIMを再発行する場合、IIJは無料で楽天は3,000円という地味な違いありますので注意しましょう。

日本でeSIMが利用可能なプランまとめ

現状は「楽天モバイル」か「IIJ」の二択です。

今後、対応機種が増えてくれば、対象プランも増えてきて、使い勝手は良くなってくるものと思われます。

eSIMの場合は、SIMスロットルにピンをさして抜き差ししたりする必要もなく、プロファイルのインストールや設定の切り替えだけ、SIMを切り替えることができるので非常に便利です。

私の場合は、海外と日本を行き来することが多いので、eSIMと通常のSIMを併用するメリットはかなりあります。

今回は日本の通信プランを紹介しましたが、私が海外旅行の時によく使っているSIM2FlyというタイのローミングSIMもeSIMに対応していて、こちらは必要な時だけパッケージを購入すれば良いので、eSIMとして端末に入れておくと、急に海外に行くことになっても安心です。

まだ私はSIM2FlyのeSIM化はしていませんが、SIM2Flyの魅力や設定方法については下記の記事をご参照ください。

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